朗読は楽しいよ

「朗読」を、がんばっている生徒さんたち。
「声の表現力」が どんどんついてきています。
最初はなかなか難しいのですが、文章に慣れてくるにしたがって、
出だしの声、台詞の言い回し、それなりの「色」が
ふんだんにちりばめられていきます。

「アルコール依存症の患者に酒が飲めなくなる薬を処方する医師の独白」
が主体の短編小説に挑戦していた、

●介護福祉系会社経営・酒好きTさん。
薬の処方で呑めなくなっているはずの患者が楽しく酔っ払う場面を好演。

 

台詞:「いやいや~ぁ。実に旨い!やっぱり酒は旨い!!」
乗り具合が思わず笑いを誘います。お見事お見事。

映画解説者風に、大好きな映画のベストシーンを台詞のみで展開することに挑戦中の
●堅実系勤務・ほわほわほんわり優しい系、Yさん。
↑こんなYさんが選んだベストムービーは
往年の大映任侠映画、「博徒一代血祭り不動」・・・・(なんでですねん)

台詞:「俺の背中のお不動さん、ぶち抜いてみやがれぇっ!」
おっとろしい啖呵が、彼のほんわり優しげな口元から、次々に繰り出されます。

台詞で綴っているもんだから、無声映画の弁士状態です。
任侠道を全うしながら死にいく「音次郎」さんの呻きながらの台詞まわし

台詞:「うぅ…誰も恨んじゃいけねぇぜ…」的な部分が圧巻です。(ほんまに。)
ひぇ~面白すぎ。

洒落た現代詩を中心にエッセイなどをチョイスしている
●しゃべり系勤務、標準語バッチリ女子 Aさん。
落ち着いた、癒し系の独特の声質が、詩やエッセイによくあいます。
「間」を我慢できるようになってからは
更に味わいが深まりました。

台詞:「さよならわたしの愛していた人…」
抑えた感情を微妙に表現に乗せてくるところなど、天性の感のようです。

そんな皆さん、「読んでみたい」題材を探すのに、
本棚を探ってみたり、DVDを書き起こしたり、本屋さんで立ち読みしたり。
「今までになかった」楽しみを見出してくれているようです。嬉しい嬉しい。
「こう読むのが正解」というのが「無い」朗読の世界。アドバイスをしながらも、
自分自身の「読み」を振り返らせていただく良い機会になっています。

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