13

10月

2008

聞く ということ

「話す」ことが苦手でも「聞く」ことに長けている人がいる。
そんな人の前でなら、なんとなく洗いざらい話してしまえるような安らぎがある。

教室に来る人のほとんどが「話すことが苦手だ」と悩んでいるのだが、

そんな皆さんの全てが「聞き上手」であることは間違いない。
こちらがびっくりするほど、すべからく聞くことに集中するし熱心だ。
聞き上手さんは確実に「話せる」ようになる。

 

しかし「話がうまい」と思いこんでいる人の中には
「聞き下手」がたまにいる。

自分の話したいことを話せることに浮き足立って、
「いかに上手く話そうか」と心は宙をさまよっているのである。

そして聞いてみれば決して上手いとは言えない。
「わかってもらいたい」「感嘆して欲しい」と思うばかりに
だらだらとくだらない詳細を交え必要以上の情報を盛り込み子供の日記風の長話をする。
「伝える」ことに意識を置かず、「聞いてもらっている」ことに一人でよがっているのである。

そんなひとでも、日常では
ことさら大きくうなずき、腑に落ちた表情を見せ
聞いているフリ、納得したフリをアピールしながら聞くことが癖になっているので、
自分では「すごく人の話を聞けている」ふうに信じているだろうが、

その実、内容など半分ほどしか覚えていない。
自分勝手な思いこみで聞き取って、きちんと覚えていないことに気づかないから、
堂々と失礼な発言をする。
「あぁ、この人、全然きちんと把握してないんだ」
とがっかりする瞬間である。

「聞く」態度を見ているとその人のことがよくわかる。
「話す」ときより自然にその人そのものの在りようが見えるからだ。
マナーや他者への配慮がどの程度身に付いているのかも見えてくる。

人が話しているのに あむあむと食べ物をほおばっている人。
他の誰もが自然に手を止めて聞く体制に入っていることが目に入っていない。

こんなひと、見かけたことはないですか?

ところで、
「人の話を聞けない」ことは しゃべりの世界では致命傷だ。
言葉を商売道具にする仕事だからこそ敏感に察知される。
言葉を使わない、裏側に隠されたものすら読み取ることを要求される。

何を言われているのか、何を伝えようとされているのか
的確に察知できなければ仕事にならない。
2度3度、同じ相手に「?」と思わせてしまったら終わりだ。
最初は指摘してくれても、次は「聞き取り能力がない」とあきらめられてしまう。
あきらめられていることに気づけないうちに、早かれ遅かれ確実に干される。

コメントをお書きください

コメント: 0

  • loading
メールマガジン

花本弘子がパーソナリティーをつとめるラジオ番組

Joint広場Honeybee

O'hana&「ママトリマス。」      コラボ企画

マタニティーメッセージCD&フォト